【その間】文房具に興味が無かった女が万年筆とオーダーインクと2本目の万年筆を買うまで【4日】
ペンを買いに行こうと思って。
推しへお手紙をよく書くが、ペンがいつも適当なボールペンだった。
だからお手紙に適したペンを買おうと思って。
会社の目の前にある小さな文具店に入った。それが間違いだったかも。
そこのおばちゃんはよく話しかけてくれる人で、私が店を見渡すと後ろから声をかけてきてくれる。
文房具のことはよくわからないので希望の書き心地を伝えてオススメを聞こうと思った。
・手紙用で、今使っている適当なボールペンより良いもの。
新しいボールペンで、予算は300円くらいかなと思ってたら「万年筆みたいな?」と聞かれたので曖昧な返事をした。
そのまま体をくるっと回すと小さな万年筆コーナーで、おばちゃんは乱雑に置かれたペンの川からひょいひょいと何本かすくって私に見せてきた。
万年筆と言えばお堅いイメージで、高くて、綺麗なおじさんが使ってて、重くて、暗い書斎にあって、お手入れが大変で、持つ人にプライドがあって、プレゼントに貰っても使わなさそうで、でも憧れはあって。みたいなイメージだったので、そんなに雑に扱って良いものなのかと思いながら試し書きを勧められるがままペンを握って長方形に切られたメモ用紙にすっと線を書いた。
おっ
そのままくるくると線を書いたりあいうえおと文字を書いたり。
インクが書きとめで少し溜まる様にときめいた。
その間もおばちゃんはずっと何か喋っていたけどよく覚えてない。
確かお手入れは意外と簡単だし安いのは¥1,000からあるとかそんなんだったと思う。
その日のうちにお手紙を書かなければいけなかったのでこのお店にある5種類の中から選んだ。
ただ予算的に3万円の万年筆と2万円の万年筆はご遠慮させていただいて、残りは3本。
私は文字が小さいので細字がいいな〜。
一番安い中字はあまりに線が太くてナシ。
デザインも値段もかわいい中字は本当にビジュアルが最高だし一番書き易かったんだけど線が太い上に乾くと薄くなって、、同じ黒のインクを使ったのに仕上がった線が気に入らなかった。
スケルトンデザインは好みじゃ無いけど細字で仕上がりも申し分ない残りの一本。
結局3番目の、デザインは好みじゃないけど仕上がりが一番理想な万年筆にした。
値段は¥3,500
おばちゃんがまけてくれて¥3,000で購入。
すぐ使うと言っていたので中身が空のコンバーターをカートリッジに変えてくれた。
ありがとうおばちゃん ラブ
後で知ったけどペン先は変えられるので中字を極細に変えることも可能だった。教えてくれよと思った。
「これ買います」と口にした時が一番の快感で、
そこからは後悔の下り坂。
買い物は買いますと言った瞬間、レジに持っていく瞬間、予約する瞬間が一番気持ちいい。
万年筆の中では安いけれど、予算の10倍。
予期せぬ出費にだいぶ気持ちが落ち込んだ。
こうなったら推し色インクを作ってやると自暴自棄になった。
前に読ませていただいたブログがとても素敵で、万年筆は持っていないけれど推し色インク、いいなあと思っていたので。今しか無ぇと。
でも帰って文字を書いてみると、その書きやすさに感動。
急に愛おしくなり、買った万年筆についてネットで調べた。するとカリグラフィ用のペン先も利用可能で、さらにときめく。私のための万年筆かよと思った。
スケルトンなのも中のインクの色を楽しむためらしい。雅だ。
今思えばピンクのペンにはピンクのインクを入れるべきだね。
愛おしくてブツ撮りした。
安いのにちゃんと箱に入れてくれてレジにてガチやん…と少しビビったけれど、それが更に気分を高めたのも事実で。
早速お手紙を書いて、もう一段細くて良かったかなと思いながら、それ以上に字が綺麗に見えることに驚いた。
ボールペン特有のかすれやとめ、はねの曖昧さやボールの跡が好きじゃなくて、ずっとちゃんとしたペンが欲しかったのだけれど、ペンの種類でこんなにも変わるとは知らなかった。
お分り頂けるだろうか。
ボールペンはまず「ボ」からかすれてる。クソ。
いかにもここをボールが転がりましたよといわんばかりの玉跡。
美しくないかすれ、勝手につく美しくないハネ・・・・・・
こんなペンで推しにお手紙を書いていたかと思うと申し訳なさでいっぱいになる。
一方万年筆は文字の濃さが一定でとても読みやすく、心なしか字が綺麗に見える。
そう、字が綺麗にみえるのだ。
上の画像では分からないかもしれないけれど、きっと自分で書いてみればわかる。
ペン字教室に通わなくとも、グンと字が綺麗になる。万年筆すごい。
上がボールペン
下が万年筆
こんなに適当に書いた文字でもなんとなく上手く見える。
見えないって意見は聞きません。
恐らくインクの出方のお陰だろうとは思う。万年筆すごい。
これは私の使い方が悪かったのだけれど、お手紙を書き終わりふと手をみると親指がインクで汚れていた。
ペン先を持ち、力を込めて文字を書く癖があったからだと思う。
ちゃんとペンを寝かして力を込めずすらすら書きたい。
手相隠しのデイダラ
土日を挟んで会社に出社すると、家に万年筆を置いてきた事を後悔した。
何も使い道は無いけれど、あの書き心地を忘れられない・・・
何も書く事はないけれど、何かを書いていたい・・・
家に帰りたい・・・
字の仕上がりもだが、インクを替えられるというところにも魅力を感じた。
この素敵な線でかわいい色を楽しみたい。
そして推し色インクを作ろうと思った。
私が素敵だなあと思った方のブログです。
今度東京に遠征するしちょうどいい!と思いHPをみると、どうやら予約制らしく。
行きたい日はもう満員で。物販後開演前に駆け込むしかないな〜と思っていたら
福岡にもありました。ヤッター!
KA-KU 福岡店さま
営業が20:00までということで仕事終わりに駆け込める…!
しかも予約は不要。その日のうちに行きました。
会社からお店までの地図を暗記して定時ピッタリに会社を出る。
12月の冷たい風に吹かれて耳がちぎれるかと思った。
道を大幅に間違えながらもお店に到着!
じゃーん!暗い!
さっそくお店に入りくるりと一周して店員さんに声をかける。
その日はわたしだけで、静かな店内、落ち着いて作業できた。
店員さんに説明をしてもらい、早速開始。
色は全24種から最大3色を選んで混ぜる。計3滴まで。
小さなコップに垂らしたインクをガラス棒で混ぜ、ガラスペンで試し書きしていく。
これがものすごく難しく、思い通りにいかない。
私の思い描く色は暗い浅葱色。
推しを知ったきっかけが新撰組で、新撰組の色と言えば浅葱色なので。
でも薄いとお手紙の文字は読みづらいので暗い色にしたかった。
しかも私の場合そこで見つけたかわいいピンク色を入れたかった。
何故なら推しはかわいいから。
途中経過。
そしてついに完成〜!50分もかけてしまった・・・。
その間店員さんに急かされることは一切無く、何度か汚れた水を替えてくれた。
ただ席が2つしかなかったので、お店が混むと待つ事になるだろうなとは思う。
そしてオーダーシートを店員さんに渡すと、お隣のカフェに移される。
製造・瓶詰めに20分ほどかかるということで、飲み物を飲んで待つ。
このドリンクもインク代に入っているので、かなりお得だし優しいし暖かいなあなんて思った。
¥2,160
そしてできあがったインクを持って帰宅〜!
帰りに店員さんに明日寒いみたいなのでお気をつけて。なんて言われてしまって…優しい…また行きます!
じゃ〜〜ん!これが私の推し色インクです。
嬉しくて沢山写真を撮ってしまった笑
暗い浅葱色。そして推しは青い色のお洋服やバックをよくご使用なので、青みも入れつつ、中にピンクも入ってる。その三つが丁度合わさった色ができたなあと思う。
大・満・足
瓶を入れていた箱もかわいい。
レシピカードを見せればまた同じ色を作ってくれるらしい。
忘れられない絶景をインクに込める方もいらっしゃるんですって。素敵すぎて涙でてくる。
お店が近くに無いって方はこの方のブログも参考になりましたので是非
だが問題がある。
このインクを使える万年筆が無い。
買った万年筆にはもう黒のカートリッジがつけられていて、そのインクを使い切るまでは新しいインクに変えられない。
じゃあ新しい万年筆を買えば良い。が、いろんな色をとっかえひっかえ楽しみたい!!
ということで、ガラスペンかつけペンが欲しい。
じゃあ買いにいこう!よっ!フッ軽おたく!
次の日の仕事終わり、まずガラスペンの試し書きができる文具屋さんへ行く。
インクを作った時に触ったのが初めてだったけれど、あの時はインクの量が少ないからあれがガラスペンの使い心地だとは信じたくなかった。
でもやっぱり試し書きしてみると思っていたほど書きやすくはなくて。
慣れていないからかもしれないけれど、かすれとインクが多い時の差がすごい。
わたしはすぐ割りそうだし…
とにかく、日常的に使うものではないなあと。
プレゼントでは欲しい。
そのお店にはガラスペンの他につけペンもあった。
持ち手がガラスだったり羽だったり木だったりどれも重厚感に溢れていて、少し圧倒された。
店員さんにつけペンのことも聞くと、ガラスペンよりインクに付ける回数が多くなりますね〜と言われ、めんどくさくなる。
つけペンには漫画家さんが使ういわゆるGペンを使うという道もあったけれど、
それはそれで扱いが難しいらしい。
もう新しい万年筆でいっか!
お店を移動して文具コーナーへ進む。
たくさんの万年筆がライトに照らされてキラキラしてた。
が、そこにある万年筆を買うほど余裕は無くて、、、
そこから数歩先のお手軽万年筆コーナーへ〜
試し書きができたのでやってみたけれど、どれも書き味はカリカリした印象。
正直今持っている万年筆の方が書き味は良かった。やっぱり描き心地は値段に比例するのかな〜?
ただそこまで気になりはしない。書いていて実際カリカリ聞こえるということはペン先か軽いのと紙に引っかかってるということなのかな?
正直どれも書き味は変わらなかったのでデザインで決めた。
ということで2本目の万年筆をゲット ¥1,728
一本目を買って4日後…笑
HERBIN というフランスのブランドらしい。
これ何て読みました?
ヘァービン
ですよね。
正しくは
エルバン
だそう。無理がある。
さっそくコンバーターに推し色インクを吸わせるぞー!ということで解体。
説明書通りにまずコンバーターを差し込むと、ペン先がかわいいことに気付く。
そして運命の吸い上げ。
インク瓶にペン先を浸す。入口が狭くてよく見えない。ペン先に反射する色がキレイ。
一度目はコンバーターのつまみを回すも、全くインクが吸い上がってこなかった。
???と思いYouTubeを立ち上げる。
不思議とやり方は間違っていなかった。
そして二度目。
爪伸びっぱなし無処理でスミマセン…ハズカシ
吸い上がった!
一度目で瓶のフチに指が当たって汚れた笑
この際はティッシュ必須。
ということでやっと完成しました!
推し色万年筆〜!!長かった…
そして書いて気付く。
これ中字だ。
買う時にデザインだけ見て字の太さ見てなかった〜…これ試し書き無かったもんな…
しかも調べるとコンバーター付きは中字、カートリッジ付きは細字らしい。
何それ。
カートリッジ付きを買ってそれにコンバーター付ければイケるよね…?謎い。
まあやってしまったことはしょうがないのでこれで満足しよう。
PILOTのプレラと比べるとHERBINの方が長い。
こうして私のかわいい万年筆は揃ったのであった。
これから愛用するからよろしくね〜!!
次はオレンジのインクが欲しいな。
お店には世界のインクが置かれていて、瓶の形もとってもかわいいものばかりで、特に上から見て三角の、切られたピザみたいな形の瓶したインクがかわいかった!
どちらかというと万年筆よりインクが好きかな。
まだ万年筆にハマってはないよ。ハマったらそれこそ高級なものに手を出しそうで怖い。
Gペン、試しに買ってみようかな。
文房具に興味が無かった女が万年筆とオーダーインクと2本目の万年筆を買うまで
お付き合いいただき、ありがとうございました。