フィンセント・ファン・ゴッホ鑑賞まとめという名のミュージカルさよならソルシエ再再演祈願
ミュージカルさよならソルシエ は、いいぞ。
ということで、念願のゴッホ鑑賞めぐりをしてきました。
昨年の同じ時期には新撰組の跡地めぐりを京都でしていたので、私はハマると史実にも触れたくなる性格してるんだなって20数年生きて初めて知りました。
これをさよならソルシエ関連の推し事だと捉えているので芸術鑑賞も若俳おたくグループとして投稿してしまうことを許してほしい。
訪問した美術館
・損保ジャパン日本興亜美術館/新宿
・国立西洋美術館/上野
・東京都美術館/上野
大まかにゴッホの人生(史実)を説明すると、
オランダで産まれる→何もかもうまくいかない→弟の援助を受けながら30歳手前で画家へ転身→弟を訪ねてパリへ→沢山の芸術を吸収し南フランスへ→ゴーギャンと喧嘩の末、自分の左耳を切り落とす→精神病院→その間も絵は描き続ける→パリの北に位置するオーヴェルニュへ→心の病は回復へ向かうが37歳で自殺(→弟のテオも後を追うように亡くなる)
その人生と描いた絵は次第に評価され、生前日本が大好きだったこともあり、日本人には人気の画家。生前売れた絵は一枚のみ。
まずはひろしま美術館
このためだけに新幹線を取りました。
なんてったってひろしま美術館には、
『ドービニーの庭』
が常設であるのです!行くしか〜〜!
近くでBABYMETALのライブがあったみたいで、メタルTシャツを着たお客さんが沢山居た。広島という街にメタルTシャツは複雑な気持ちになると同時に平和だなあ〜なんて思った。
緑に囲まれた敷地内に足を踏み入れると観光客で賑わう繁華街とはガラッと変わって静けさが広がり、葉が揺れる音が「近くに美術館ありますよー!」と教えてくれる。
ガラス戸を押し開けてカウンターでチケットを買う、
常設展のみのチケットは無かったので企画展もついでに見ていく。
庭を進むと常設の建物
土曜日だったけれどお客さんはそんなに多くなくて、ストレス無く進む。
まずぐるっと回って、この美術館の有名絵画の所持数に驚いた。
撮影可の部屋があり、マネが置いてあったのですかさずパシャリ(パシャリって死語…?)
この黒がすき。
一周したら建物を出て企画展の建物へ。
『ヴラマンク展』が開催中でした。
モーリス・ド・ヴラマンク 19世紀末〜20世紀のフランスの画家。文筆家。
常設よりは少し人が多かったけれど団体は居ないし皆さん静かだし本当に絵画を楽しむ人しか居ない雰囲気。意外と同じ歳くらいの男女が一人で来ていることも多く、本当に観やすかった。
塀の上に積もる雪や黒い土の上に積もる雪がすごく良いなーと思いました(小並感)
全て見終わったら再度常設の建物へ〜
さよならソルシエの序盤にフィンが歌う『ドービニーの黒猫』
ここで出て来る『ドービニーの庭』の絵
その絵の前には椅子が置かれていて、ぼーっと鑑賞するのにもってこいでした。
今回ゴッホの絵を生で見て一番意外だったのはこの絵。
まず思ってたより大きかった。
ゴッホと言えば絵の具をベタベタ厚塗りして隙間なんて無いと思っていたけれど、
この絵は所々キャンバスが見えていた。
ゴッホの制作スピードがかなり早い事から、この絵も一瞬で仕上げたのか、
もしくはこの絵を描いたのは自殺から1週間前なので、息も絶え絶えに描いたのか。
そうも思えた。
でも引いて見てみるととても穏やかな絵で、とても精神を病んでいたとは思えなかった。
色調も空気も穏やかで優しくて、「完全に回復した」と書いたゴッホの手紙に嘘はなかったのかなと思う。
ただ映画でもあったように人の気持ちなんて次の瞬間変わるもので、特に精神障害を患うフィンセントにとってそれは紙一重だったのかもしれない。
荒々しく絵の具を乗せているのにこんなにも優しい光を描けるフィンセントは天才の域に達して、その頂点で命を絶ったのかもなあ。
30分くらい絵の前に座ったり立ったりして眺めて、さよならソルシエのこと考えたりして、優しい絵の中にテオ(塗りつぶされた黒猫)がいることをまた切なく想ったりして、最後ミュージアムショップ寄って帰りました。
この美術館には黒猫モチーフのグッズがあって可愛かった。
ドービニーの庭で塗りつぶされた(飛び出した)黒猫という設定らしい(笑)かわいい(笑)
左耳グッズはありませんでした。
おみやげ
クッキーボックスの中身がまさかのカントリーマアム〜大人のココア味〜
ほんとに、パンフレットはモネだけど有名西洋画家の絵がたっくさんあって見応えがあるし客層も良いし駅から近いし静かだしすごく良い美術館でした。
続いて〜もう読んでくれる人居なさそうだなあまあ自分用だしいっか!
東京!
とうみゅのおたくなので♡フェスの武道館公演へ遠征のついでに美術館めぐりしました。
初日が金曜2日目東京楽が土曜という遠征会社員おたくに優しいスケジュール…
日曜日にはキャストさん達一斉にイベントやってましたね。おつかれさまです!
私はというとフォロワーと共にまずは新宿へ〜
東京在住のフォロワーのお陰で電車に迷わず行けました。ありがたやありがたや…
いつもいつも付き合ってくれて有難うございます(去年の京都も一緒だった)
不安だった新宿駅からの道もなんとかスムーズに
損保ジャパン日本興亜美術館へ
42階ですよ…?田舎者のド庶民の私、初めてビルの42階とか登ったかも…
エレベーターのあまりの速さにビビりました。
案内してくれるお兄さんもいるし、トカイスゴイ!
そして42階〜
すごーーーい!!
2人でスカイツリーだ!!!って言いました。
チケットを買って入ると一番最初に出迎えてくれるひまわりです。早速。
これは写真OKの複製。
この美術館にはゴッホのひまわりのうちの1点が所蔵。ひまわりって沢山あるんですが、私はこの黄色いひまわりが一番綺麗で好きです。
ここも常設だけのチケットは無いので企画展もスラーっと観ました。ほんとにスラーっと。
『デンマーク・デザイン展』
オシャレでした!(小並感)
お客さんも多くはなく、ここもとてもストレス無く観れた。
奥に進むと最後の部屋が常設展示。
大きなガラスの向こうにひまわりはありました。
ここもわりとじっくり観ることができた。
ドービニーの庭のイメージがあったので、意外とキャンバス地が見えたりするかなーと思ったけれど、絵は塗りつぶされていた。
ゴッホが理想の光と生活を求めて移住したアルル、そこでお互いを認め高め合うゴーギャンと過ごした、恐らくフィンセントが一番幸せを実感していたであろう時期。
ゴッホ呼びとフィンセント呼び安定しなくてすみません。
かなり落ち着いて描いたように見えたし、芸術を高めようとしている、挑戦的で自分の絵を確立しとうとしている絵にも見えた。
ゴッホの勉強熱心なところも伺える。
この頃ゴッホはテオへどういう手紙を書いたんだろうか。
ソルシエのフィンなら喜びを書いただろうか。
小さなミュージアムショップではポストカードだけ購入。
駅に戻り電車に乗る。
田舎者は山手線にテンションがあがる。この薄緑、知ってる。
上野駅へ
上野ってすごい!
調べた時に同じ所に美術館あるじゃん!何で!?わ!博物館もある!すごい!
って思ったんですけど、動物園もあった!すごかったー!笑
ここはとにかく人が多くて、みんな何しに来てるんだろ〜。
少し歩くとさっそく、国立西洋美術館を発見
西洋画家達に大きな影響を与えた浮世絵。その中でも一番名前が知られていたのが葛飾北斎。
浮世絵と絵画が並んで展示されていて、とっても面白かった!
展示室のデザインもデザイナーさんが作られたみたいで、可愛かったです。
ただやっぱりここは人が多かったよー…笑
美術館の辛い所、企画展の人の多さ…
チケットを買うのに少しだけ並んで中に入ると人が詰まっていて進めない状況…
もちろん作品を目の前で観ることも不可能♡
壁伝いに並べば観れますけど、わたしはいつも諦めます。
大体少し進めば開けるし最初からそんなガン見してたら後半バテるだけなので。
人がいないところだけスッと観て後は少し遠くから流し見…モネが多かったな
ただゴッホだけはちゃんと観ました!笑
この美術館所蔵の『ばら』
耳切事件後の精神病院で描いた一枚です。
北斎との関係は、まずありのままの植物を描いていること。それまで西洋美術においてただそこに咲いている植物を描くということは無い感覚だったみたいです。
北斎は多くの植物や動物や人のスケッチを残し、それ自体がヨーロッパの画家達には刺激的だったよう。
絵自体はというと、全体的に置かれて境界線も曖昧な緑の庭に、白いばらの花が力強く描かれていました。
癒しを求めたのか、北斎の画を真似たのか、ただ筆を取ったのか、それでもばらだけは力強く絵の具が乗せられていて、絵を描くことを辞めなかったゴッホの姿を見せられているようだった。
人混みを避け、空いた展示を見ているとたまたまゴッホのスケッチだったりした。
ラッキー!
確か歌川広重か北斎漫画かの雨の絵と、ゴッホがミレーの種まく人を模写したスケッチに雨が降っているもので、その雨の描き方が似ているとかそういうのだったと思う。
全体的に、悪い言い方をすればトレパクを無理やり指摘する企画展だった。
恒例のポストカードみやげ
企画展自体がとっても面白かったし浮世絵も観れたし部屋は可愛いしすごく楽しかった!
ただ人が多い!こればっかりはもう…
ミュージアムショップは北斎漫画の複製?が売られててとっても可愛かったんですけどものすごく高かったんですよね…笑
買いたかったけど…さすがに手が出なかった…
あとこの美術館は外にロダンの地獄の門なんかの彫刻があって、浅識な私は本物がこんな所にあるわけあるかいとスルーしていたんですけれど、あれ公式な地獄の門だったんですね……………もっとちゃんと観ておけば良かった……………彫刻も地味に好きなので、今度行くことがあればしっかり観ておきたい。
銀杏が独特の香りのイチョウ並木を横に進むと次の目的地、
ここでは『ゴッホ展〜巡りゆく日本の夢〜』が開催されています。
この美術館絶対福岡市美術館の建築家と同じ人が建ててる!!絶対!調べてないけど!ほぼ一緒だもん!
ここはまずチケットから並んだ…もう時間もないのでじっくり鑑賞するのは諦めていたんですが、ゴッホ展なのに実はここが一番記憶が…無い…ので会場案内のチラシを見ながら書きます…
人が多くていやだ
むしろゴッホが多かったからインパクトが薄れているのかもしれない。
晩年の作品ばかりだったように思う。
私はオランダ時代の絵も好きなのでオランダ時代の作品も観たかった。(あったかもしれない…)(浮世絵に出会ってからの展覧会なんだからそりゃあ無いよな…)
大きく5つに分かれていて、
1.パリ 浮世絵との出会い
北斎とジャポニズム展のように、浮世絵に影響されたゴッホの作品と浮世絵が並ぶ
2.アルル 日本の夢
ゴッホはアルルを日本の様だとテオへの手紙に書いた。それは優しく広がる光だったと思う。
私の好きな『花咲くアーモンドの木』もあった。軽い筆で描かれていた。
3.深まるジャポニスム
ここには有名な『寝室』や『アルルの女』が並ぶ
浮世絵の様に平面的だ、ということ…かな?(よくわかってない)
5.日本人のファン・ゴッホ巡礼
ここには日本人が描いたオーヴェルニュの風景や日本人が?フィンに宛てた?手紙?とか?とにかく手紙っぽいものが…ありました…人が多くて…ちゃんと見れてません…
4.自然の中へ 遠ざかる日本の夢
何がどう遠ざかったのかは分からないけれど(説明看板を読まなかったので)
ここにあった『下草とキヅタのある木の幹』にはドキッとした。
キヅタと言えばフィンとテオの並ぶお墓に生えているツタ…花言葉は『死んでも、離れない』
という流れで人を避けながら出口へ。
でもミュージアムショップはやっぱりここが一番充実してました。
iPhoneケースとかゼリーとかスカーフとか付箋とかモバイルバッテリーとか。全部ゴッホ。左耳は無かった。
わたしは好きな絵のポストカード数枚と、かわいい額縁と、会社にお土産用のチョコレート、ヴァン・ゴッホの名前が書かれたロクシタンのクリーム、それに、今回のお土産の中で一番満足度の高いゴッホ美術館のひまわりの種!笑 買いました。
ポストカードはあったけれど『夜のカフェテラス』も『黄色い家』も『星月夜』も『糸杉と星の見える道』も展示はされてませんでした。
時間もなくて人も多かったからじっくりは見れなかったけれど、物販に満足したから良いかな。
今回、ゴッホの筆の乗せ方は一定では無いということ、精神状態に左右されていそうなところ、空気感を描く天才だということを感じ取れたと思う。空気の描き方は意外だった。さすが印象派と言ったところか。
でも、だからこそ人々に愛されるのかな。
夏になったらひまわりを育てたい。ゴッホ美術館公認の種、どんな花を咲かせるかなあ。
ここまで行動を起こさせてくれたのは紛れもなくミュージカルさよならソルシエのお陰で、また一つ人生が豊かになった気がする。
ありがとうミュージカルさよならソルシエ。
再演の円盤化と、再再演、もしくはコンサート開催、せめて衣装展…!笑
これから先平野さんのフィン、良知さんのテオ、そしてソルシエを彩ってくれるキャストの方々にもお会いできる日が来るといいなあ。
そしたら文字通り飛んで行くので。
よろしくお願いします!マーベラスさん!!
イキウメ × 散歩する侵略者
「ありがとう。それをもらうよ」
巾着型のビニールに水が半分入っていて、そこに赤金に光る金魚が浮かんでいた。
巾着を締める紐を二本指でつまんで顔の前に持ってきた男は、その様子を怪訝そうに見る男に金魚が死んでいることを指摘される。
巾着を持った男は指摘する男を見、視線を金魚に戻すと手を離し巾着は地面に落ちて割れた音がした。
バシャ!
音と共に照明は消え、わたしの気分も最悪だった。
気味が悪く、ということは最高の舞台だということでもあった。
散歩する侵略者、劇団イキウメの名前を恥ずかしながら今回初めて聞いた。
福岡に来てくれる舞台はだいすき。
何故か福岡公演チケットは一般しか無かったけれど。発売日の午後にチケットを取ろうと思ったら予定枚数終了で。めちゃくちゃびっくりした。
正直なめてました。大変申し訳ありませんでした。
フォロワー様のご慈悲によりチケットを譲っていただき、無事私と友達の分二枚入手。
友達は他ジャンルのおたくだけれど応援スタンスは同じなので、「失礼がないように」と今作品の本を事前に買って読んでくれていた。
ファビュラスだなと思った。ありがとう。
一方わたしはあらすじ以外な〜〜〜〜にも知らない状態で見てワー!っと衝撃を受けるのが好きなので、
情報は何も入れず見ました。
そのお陰で騙された。
あらすじ
海に近い町に住む、真治と鳴海の夫婦。真治は数日間の行方不明の後、まるで別の人格になって帰ってきた。素直で穏やか、でもどこかちぐはぐで話が通じない。不仲だった夫の変化に戸惑う鳴海を置いて、真治は毎日散歩に出かける。町では一家慘殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発。取材に訪れたジャーナリストの桜井は、“侵略者”の影を見る_。
以下ネタバレ
真ちゃんが最初に金魚を「この人」と呼んだのは中に宇宙人がいたからなんですね。
あと雲の映像は、飛行機の音がしているのに飛行機雲が無い=戦闘機 あたり。
初見気付かなかった。
始まりはホラーなテイストで進んだので最後まさかあんな気持ちにさせられるとは全く想像が出来なくて、鳴海の真ちゃんを想う気持ちの膨らみや、桜井の興味から焦りへの心情の変化が舞台でうまく表現されていたと思う。
あと衣装がころころ変わって観ていて楽しかった。
だからこそ長谷部くんはなぜ歳のはなれた親でもないニートのことをあんなに取り戻そうとしたのか理解に苦しんだ。長谷部くんにとってあの街には丸尾しかいなかったのかな。丸尾があと20歳若ければな。
車田先生が大好き。
男の人の泣く演技はほんとうに、良いね。
真ちゃんが愛の概念を得て悲痛な叫びをあげながら鳴海の膝にうずくまる様は観ていて痛々しかったし、こっちも泣いたし、あのシーンだけでチケット代分くらいはあるし…
小説も読みました。ちょいちょい違う設定はあったけれど許容範囲。
舞台と小説がお互いをお互いが補っていて読んで損はなかった。
真ちゃんが愛の概念を得て世界に色がつきはじめた様は小説で詳しくかかれていて、成田から東京駅へのバスの中で読んでたんですけど、バスの中でぽろぽろ泣きました。
映画は見てませんが、どうやら宇宙人が攻めてくるらしく…?
終わりは舞台版が一番好きかなあ…
どうすすむかもうこっちは何も分からない終わり方。切ない気持ちのまま終われて良かった。
観劇からすこし時間が経ってこのブログを書いているので、新鮮な感想を残せなかったなと反省。ちゃんとすぐに書き残さないとな。
また追記するかもしれませんが。
今日はこのへんで。
広島が楽しかったから書くね
2017年12月はじめ、一人で広島へ行ってきました。
目的はゴッホの絵をひろしま美術館へ観に行きたかったからでこのブログ主はミュージカルさよならソルシエのお陰でゴッホの文字を見ると泣きながら美術館や映画館に飛ぶ病気にかかっていますそれ意外の予定は全く無く。
福岡広島往復日帰り新幹線¥6,000のツアーがあり、安っ!!!!!と気づけばチケットを取っていました。おたくあるある普通に取ったら往復新幹線2万とかかな?
とはいえ8時間も自由時間がある。美術館に長くて2時間いたとしても5時間も余る。
宮島も原爆ドームももう何度か行った事あるしな…かといって遠出できる時間でもないし…
ネットで「広島」と調べると観光サイトがいくつもでてきて、かなり便利。
そこで気になったところへ行きました。
早朝の新幹線に乗り込みLet's 広島!
私は通路席で隣は同い年くらいの女の子でした。おたくかな?
ついて人の多さにビビる。
そういえばその日は土曜日だったし、世界遺産の街・広島である。観光客がたくさんに決まってるのである。
なんと、ツアーチケットの中に広島電車一日乗車券も込みなので、路面電車に乗り込み一件目の目的地へ!
じゃ〜〜〜〜〜〜ん!
汁なし担々麺〜〜〜〜〜!!
お好み焼きは過去に何度も食べた事があるので、あえてです!
でも「お好み村」でしか食べた事がないので…広島のお好み焼き。もうめちゃくちゃ美味しいんですけど、もうめちゃくちゃ、美味しい。他にオススメあれば知りたいです!!!!!!!!!
今広島では汁なし担々麺が有名らしい。
多分初めて食べたんですが、ちょ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!おいしかった!!!
辛いというより痺れ。
食べた後の汁にごはんをまぜて〆るのがおいしい食べ方らしいんですが、それを知らずに単品頼んじゃったので次こそは…!
おすすめです〜!
すこし唇ヒリヒリさせながら次の目的地へ。
おりづるタワー!
前原爆ドームに行った時、隣に有名建築家が建ててそうなすごいオシャレな建物あるなあと気になっていたので行きました。
入るときれいなスタッフのお姉さんがたくさんいて、すぐに声をかけてくださいました。
1Fはお土産屋さんやカフェ、2F〜11Fは会議室やオフィスが入ってるらしい。そして12Fがおりづる広場で、屋上階が展望台。
おねえさんに勧められるまま入場券とおりづる投入券がセットになったチケットを購入。¥2,200 1Fは無料で入れますよ。
なんと。屋上までつづく坂道があるらしい。普通にエレベーターに乗りました。
お客さんはちょうどいい少なさで、エレベーターが一人だった。のに、中でエレベーターガールさんに説明をしてもらい、変な空気を醸し出してしまうにも関わらずしっかりお仕事をしてくれたお姉さんに少し頭を下げた。
屋上につくと小さなカフェがあり、今の時期ワンドリンクプレゼント中らしいのでコーヒーをいただく。
プレゼントドリンクの種類は決まっているので、私みたいに知らず「ホットレモンティーで!」と言うとイケメン店員さんに「こちらからお選びください…」と指摘され大恥かくので注意!!
そしてカフェの向かいにある大きな階段をのぼると展望台です。
この急に景色がひらける感にすごく感動したんですが動画しか撮ってなかった〜…
上の写真は奥が全面鏡で、わたしの後ろの景色が反射してます。
階段はその鏡の前にあり、階段あがったところが一番高く、そこから下がって丘のようになっている。
ほんと、、動画ばっかり撮って写真は分かりづらいのしか撮ってませんでした…
だってインスタのストーリー映えがすごかったんだもん…
上から見る原爆ドームはまた違って見えて、色んな想いが湧き上がってくる。
天気が良く、気温は低いけれど太陽燦々の屋上は暖かかった。
丘の階段に30分くらい座って、ひたすらぼーーーっとする。
おばちゃん達、おじさん達、カップル、一人の外国人観光客、一眼レフでばしゃばしゃ撮る男の子。
たまに私一人になる時間もあった。そのくらい居座ってしまって。すごく気持ちよかったなあ。
いい加減降りないとと思って次は下の階へ行く。
これは坂道使ったよ。
下の階でもすぐスタッフのお姉さんに声をかけられ、チケットを見せると折り紙を五枚くれた。
いろんな高さのカウンターがあり、好きなところでどうぞと言われたので窓際へ。
久々の折り鶴。
違うカウンターにはタブレットで折り方の説明が流れていたり(しかも広島弁で)、お姉さんが折り方を教えてくれたり。
5羽はさすがに疲れたよ。
折り終わるとおりづるの壁へ。
すごく狭い。
ここで下に鶴を投げ入れると、鶴がくるくるまわって落ちて行ってきれいだった。
案の定動画しか撮りませんでしたね。
その他にも体験コーナーがあって。これ絶対子供がやるやつだけど。やりました。
体に反応して画面が動く感じ。楽しかったけど難しかった。
後ろでおばちゃんに「お姉ちゃんが頑張ってる」って言われた。
頑張った。
のこりの2つもやった。たのしかった。
他の部屋も見応えがあったけど、ガラス張りの晴れですこし暑かったなここ笑
1Fでお土産買って出ました。
ほんとここもおすすめです〜!
そこから真の目的ひろしま美術館へ。
これはまた別でブログ書かせてください。
美術館の後は友達と会って、お互い遠征というか遊びに一人でふらふらしててたまたま広島が被ったので。類友〜〜〜〜〜!携帯の充電させてもらった。
そんなこんなで日も落ちてきて、お互い予定があるのでここで類友と別れる。
わたしは最後の目的地、縮景園へ。
市内にある大きな日本庭園。
今はもう終わってしまったけれど、紅葉ライトアップの期間で。
それはもう美しかった。
この写真を見てほしいがためにブログを書いたも同然
取れ高の鬼
紅葉のために一眼レフ持って行ったんですけど、ほんとに持って行って良かったなあ。
携帯じゃやっぱりこうは撮れない。
客層はおじさんおばさんカップルダブルデート子供連れ、それに三脚持って写真を撮り続けるおじさんおばさん方。
スーパームーンの前々日で、月も綺麗だった。
ここには1時間半くらいいたかな。
特に紅葉ライトアップの時期、おすすめです!!!!
そして広島駅へ戻って新幹線で博多に帰りました。
満足度がすごかった!
広島、1人でも十分に楽しめるぞ!
俳優おたくのみなさんは遠征で広島に行くこと少ないかな〜?
もしあれば参考にしてもらえると嬉しいです。
遠征おたくの地味に時間が余る問題、何かオススメあれば情報共有したいな笑
最近はインスタで実姉からの「一人で…?可愛そう…婚期逃すよ」コメントも無くなってきました!笑う。
それではみなさま良きおたくライフを
【その間】文房具に興味が無かった女が万年筆とオーダーインクと2本目の万年筆を買うまで【4日】
ペンを買いに行こうと思って。
推しへお手紙をよく書くが、ペンがいつも適当なボールペンだった。
だからお手紙に適したペンを買おうと思って。
会社の目の前にある小さな文具店に入った。それが間違いだったかも。
そこのおばちゃんはよく話しかけてくれる人で、私が店を見渡すと後ろから声をかけてきてくれる。
文房具のことはよくわからないので希望の書き心地を伝えてオススメを聞こうと思った。
・手紙用で、今使っている適当なボールペンより良いもの。
新しいボールペンで、予算は300円くらいかなと思ってたら「万年筆みたいな?」と聞かれたので曖昧な返事をした。
そのまま体をくるっと回すと小さな万年筆コーナーで、おばちゃんは乱雑に置かれたペンの川からひょいひょいと何本かすくって私に見せてきた。
万年筆と言えばお堅いイメージで、高くて、綺麗なおじさんが使ってて、重くて、暗い書斎にあって、お手入れが大変で、持つ人にプライドがあって、プレゼントに貰っても使わなさそうで、でも憧れはあって。みたいなイメージだったので、そんなに雑に扱って良いものなのかと思いながら試し書きを勧められるがままペンを握って長方形に切られたメモ用紙にすっと線を書いた。
おっ
そのままくるくると線を書いたりあいうえおと文字を書いたり。
インクが書きとめで少し溜まる様にときめいた。
その間もおばちゃんはずっと何か喋っていたけどよく覚えてない。
確かお手入れは意外と簡単だし安いのは¥1,000からあるとかそんなんだったと思う。
その日のうちにお手紙を書かなければいけなかったのでこのお店にある5種類の中から選んだ。
ただ予算的に3万円の万年筆と2万円の万年筆はご遠慮させていただいて、残りは3本。
私は文字が小さいので細字がいいな〜。
一番安い中字はあまりに線が太くてナシ。
デザインも値段もかわいい中字は本当にビジュアルが最高だし一番書き易かったんだけど線が太い上に乾くと薄くなって、、同じ黒のインクを使ったのに仕上がった線が気に入らなかった。
スケルトンデザインは好みじゃ無いけど細字で仕上がりも申し分ない残りの一本。
結局3番目の、デザインは好みじゃないけど仕上がりが一番理想な万年筆にした。
値段は¥3,500
おばちゃんがまけてくれて¥3,000で購入。
すぐ使うと言っていたので中身が空のコンバーターをカートリッジに変えてくれた。
ありがとうおばちゃん ラブ
後で知ったけどペン先は変えられるので中字を極細に変えることも可能だった。教えてくれよと思った。
「これ買います」と口にした時が一番の快感で、
そこからは後悔の下り坂。
買い物は買いますと言った瞬間、レジに持っていく瞬間、予約する瞬間が一番気持ちいい。
万年筆の中では安いけれど、予算の10倍。
予期せぬ出費にだいぶ気持ちが落ち込んだ。
こうなったら推し色インクを作ってやると自暴自棄になった。
前に読ませていただいたブログがとても素敵で、万年筆は持っていないけれど推し色インク、いいなあと思っていたので。今しか無ぇと。
でも帰って文字を書いてみると、その書きやすさに感動。
急に愛おしくなり、買った万年筆についてネットで調べた。するとカリグラフィ用のペン先も利用可能で、さらにときめく。私のための万年筆かよと思った。
スケルトンなのも中のインクの色を楽しむためらしい。雅だ。
今思えばピンクのペンにはピンクのインクを入れるべきだね。
愛おしくてブツ撮りした。
安いのにちゃんと箱に入れてくれてレジにてガチやん…と少しビビったけれど、それが更に気分を高めたのも事実で。
早速お手紙を書いて、もう一段細くて良かったかなと思いながら、それ以上に字が綺麗に見えることに驚いた。
ボールペン特有のかすれやとめ、はねの曖昧さやボールの跡が好きじゃなくて、ずっとちゃんとしたペンが欲しかったのだけれど、ペンの種類でこんなにも変わるとは知らなかった。
お分り頂けるだろうか。
ボールペンはまず「ボ」からかすれてる。クソ。
いかにもここをボールが転がりましたよといわんばかりの玉跡。
美しくないかすれ、勝手につく美しくないハネ・・・・・・
こんなペンで推しにお手紙を書いていたかと思うと申し訳なさでいっぱいになる。
一方万年筆は文字の濃さが一定でとても読みやすく、心なしか字が綺麗に見える。
そう、字が綺麗にみえるのだ。
上の画像では分からないかもしれないけれど、きっと自分で書いてみればわかる。
ペン字教室に通わなくとも、グンと字が綺麗になる。万年筆すごい。
上がボールペン
下が万年筆
こんなに適当に書いた文字でもなんとなく上手く見える。
見えないって意見は聞きません。
恐らくインクの出方のお陰だろうとは思う。万年筆すごい。
これは私の使い方が悪かったのだけれど、お手紙を書き終わりふと手をみると親指がインクで汚れていた。
ペン先を持ち、力を込めて文字を書く癖があったからだと思う。
ちゃんとペンを寝かして力を込めずすらすら書きたい。
手相隠しのデイダラ
土日を挟んで会社に出社すると、家に万年筆を置いてきた事を後悔した。
何も使い道は無いけれど、あの書き心地を忘れられない・・・
何も書く事はないけれど、何かを書いていたい・・・
家に帰りたい・・・
字の仕上がりもだが、インクを替えられるというところにも魅力を感じた。
この素敵な線でかわいい色を楽しみたい。
そして推し色インクを作ろうと思った。
私が素敵だなあと思った方のブログです。
今度東京に遠征するしちょうどいい!と思いHPをみると、どうやら予約制らしく。
行きたい日はもう満員で。物販後開演前に駆け込むしかないな〜と思っていたら
福岡にもありました。ヤッター!
KA-KU 福岡店さま
営業が20:00までということで仕事終わりに駆け込める…!
しかも予約は不要。その日のうちに行きました。
会社からお店までの地図を暗記して定時ピッタリに会社を出る。
12月の冷たい風に吹かれて耳がちぎれるかと思った。
道を大幅に間違えながらもお店に到着!
じゃーん!暗い!
さっそくお店に入りくるりと一周して店員さんに声をかける。
その日はわたしだけで、静かな店内、落ち着いて作業できた。
店員さんに説明をしてもらい、早速開始。
色は全24種から最大3色を選んで混ぜる。計3滴まで。
小さなコップに垂らしたインクをガラス棒で混ぜ、ガラスペンで試し書きしていく。
これがものすごく難しく、思い通りにいかない。
私の思い描く色は暗い浅葱色。
推しを知ったきっかけが新撰組で、新撰組の色と言えば浅葱色なので。
でも薄いとお手紙の文字は読みづらいので暗い色にしたかった。
しかも私の場合そこで見つけたかわいいピンク色を入れたかった。
何故なら推しはかわいいから。
途中経過。
そしてついに完成〜!50分もかけてしまった・・・。
その間店員さんに急かされることは一切無く、何度か汚れた水を替えてくれた。
ただ席が2つしかなかったので、お店が混むと待つ事になるだろうなとは思う。
そしてオーダーシートを店員さんに渡すと、お隣のカフェに移される。
製造・瓶詰めに20分ほどかかるということで、飲み物を飲んで待つ。
このドリンクもインク代に入っているので、かなりお得だし優しいし暖かいなあなんて思った。
¥2,160
そしてできあがったインクを持って帰宅〜!
帰りに店員さんに明日寒いみたいなのでお気をつけて。なんて言われてしまって…優しい…また行きます!
じゃ〜〜ん!これが私の推し色インクです。
嬉しくて沢山写真を撮ってしまった笑
暗い浅葱色。そして推しは青い色のお洋服やバックをよくご使用なので、青みも入れつつ、中にピンクも入ってる。その三つが丁度合わさった色ができたなあと思う。
大・満・足
瓶を入れていた箱もかわいい。
レシピカードを見せればまた同じ色を作ってくれるらしい。
忘れられない絶景をインクに込める方もいらっしゃるんですって。素敵すぎて涙でてくる。
お店が近くに無いって方はこの方のブログも参考になりましたので是非
だが問題がある。
このインクを使える万年筆が無い。
買った万年筆にはもう黒のカートリッジがつけられていて、そのインクを使い切るまでは新しいインクに変えられない。
じゃあ新しい万年筆を買えば良い。が、いろんな色をとっかえひっかえ楽しみたい!!
ということで、ガラスペンかつけペンが欲しい。
じゃあ買いにいこう!よっ!フッ軽おたく!
次の日の仕事終わり、まずガラスペンの試し書きができる文具屋さんへ行く。
インクを作った時に触ったのが初めてだったけれど、あの時はインクの量が少ないからあれがガラスペンの使い心地だとは信じたくなかった。
でもやっぱり試し書きしてみると思っていたほど書きやすくはなくて。
慣れていないからかもしれないけれど、かすれとインクが多い時の差がすごい。
わたしはすぐ割りそうだし…
とにかく、日常的に使うものではないなあと。
プレゼントでは欲しい。
そのお店にはガラスペンの他につけペンもあった。
持ち手がガラスだったり羽だったり木だったりどれも重厚感に溢れていて、少し圧倒された。
店員さんにつけペンのことも聞くと、ガラスペンよりインクに付ける回数が多くなりますね〜と言われ、めんどくさくなる。
つけペンには漫画家さんが使ういわゆるGペンを使うという道もあったけれど、
それはそれで扱いが難しいらしい。
もう新しい万年筆でいっか!
お店を移動して文具コーナーへ進む。
たくさんの万年筆がライトに照らされてキラキラしてた。
が、そこにある万年筆を買うほど余裕は無くて、、、
そこから数歩先のお手軽万年筆コーナーへ〜
試し書きができたのでやってみたけれど、どれも書き味はカリカリした印象。
正直今持っている万年筆の方が書き味は良かった。やっぱり描き心地は値段に比例するのかな〜?
ただそこまで気になりはしない。書いていて実際カリカリ聞こえるということはペン先か軽いのと紙に引っかかってるということなのかな?
正直どれも書き味は変わらなかったのでデザインで決めた。
ということで2本目の万年筆をゲット ¥1,728
一本目を買って4日後…笑
HERBIN というフランスのブランドらしい。
これ何て読みました?
ヘァービン
ですよね。
正しくは
エルバン
だそう。無理がある。
さっそくコンバーターに推し色インクを吸わせるぞー!ということで解体。
説明書通りにまずコンバーターを差し込むと、ペン先がかわいいことに気付く。
そして運命の吸い上げ。
インク瓶にペン先を浸す。入口が狭くてよく見えない。ペン先に反射する色がキレイ。
一度目はコンバーターのつまみを回すも、全くインクが吸い上がってこなかった。
???と思いYouTubeを立ち上げる。
不思議とやり方は間違っていなかった。
そして二度目。
爪伸びっぱなし無処理でスミマセン…ハズカシ
吸い上がった!
一度目で瓶のフチに指が当たって汚れた笑
この際はティッシュ必須。
ということでやっと完成しました!
推し色万年筆〜!!長かった…
そして書いて気付く。
これ中字だ。
買う時にデザインだけ見て字の太さ見てなかった〜…これ試し書き無かったもんな…
しかも調べるとコンバーター付きは中字、カートリッジ付きは細字らしい。
何それ。
カートリッジ付きを買ってそれにコンバーター付ければイケるよね…?謎い。
まあやってしまったことはしょうがないのでこれで満足しよう。
PILOTのプレラと比べるとHERBINの方が長い。
こうして私のかわいい万年筆は揃ったのであった。
これから愛用するからよろしくね〜!!
次はオレンジのインクが欲しいな。
お店には世界のインクが置かれていて、瓶の形もとってもかわいいものばかりで、特に上から見て三角の、切られたピザみたいな形の瓶したインクがかわいかった!
どちらかというと万年筆よりインクが好きかな。
まだ万年筆にハマってはないよ。ハマったらそれこそ高級なものに手を出しそうで怖い。
Gペン、試しに買ってみようかな。
文房具に興味が無かった女が万年筆とオーダーインクと2本目の万年筆を買うまで
お付き合いいただき、ありがとうございました。
映画 × ゴッホ〜最期の手紙〜
「これはみんなのためなんだ」
人が死ぬのに誰かの為もあるんでしょうか。
今期大河『おんな城主直虎』で主演の柴咲コウもミュージカル『刀剣乱舞』〜三百年の子守唄〜にて崎山つばさ演じる石切丸も、何があっても命を殺めてもいい理由にはならないと言っていたけれど、今作ゴッホの場合、ゴッホの周りの人々はただそれに肩を落とすのみだった。
言うまでもなくミュージカル『さよならソルシエ』で大好きになってしまったフィンセント・ファン・ゴッホ。
そのゴッホを題材にした映画が公開になるということで早速鑑賞。
私の住んでいる福岡では東京より2週間遅れての公開。
初日に行こうとしたら公開されていなかった時の悲しさ。
この作品は全編油絵及び水彩画のアニメーションで作られている。
「我々は自分たちの絵にしか語らせることはできないのだ」と。ならば、彼の絵に語らせるべきではないか? ゴッホへの敬意から、前人未踏の大胆な手法でその人生を描き出した『ゴッホ ~最期の手紙~』は、驚嘆に値する革新的な芸術だ。なんと本作ではゴッホの謎に満ちた死の真相が、ゴッホ自身の絵によって描き出される! 全編を構築しているのは、125名の画家たちの筆でゴッホのタッチを再現しながら描かれた“動く油絵”。つまりゴッホの絵画が動き、ゴッホ自身の人生に迫る圧巻の体験型アート・サスペンスなのである。
??と思われた方は予告動画を観てほしい。
サントラも良い。
1秒に12枚。96分に計6万2,450枚もの油絵を費やし、人は実際に俳優が演じ、それをもとに描かれている。
場所や登場人物はゴッホが残した絵画をもとに描かれているので、よく知るあの絵画、あの人物がぬるぬる動く。しかも雨風の音やカフェの喧騒、汽車の汽笛や川のせせらぎが聞こえてくる。当たり前だがゴッホは"あの時代"のパリやアルルやオーヴェールを描いているので、ナチュラルなタイムスリップも体験できる。実写映画のように作られたセットではなく、その時代をそのまま描いた言わば写真が動いているような感覚。現代はコンクリートが敷かれ、畑を潰してアパートが建ってしまったモンマルトルの丘も、当時の景色でトリップできるのである。
絵を見て楽しむことと、手紙を読んで考えること。絵を描いて喜びを得ることと、手紙を書いて芸術や人生を熟孝すること。それらを同時に味わいつつ、本作の観客はゴッホの言わば”目と精神”を追体験することになる。この映画を見てしまったら、もうあなたは”動く絵画”としてしかゴッホの絵を観ることができなくなるだろう。
—森村泰昌(美術家)
さて、内容はというと、あらすじは以下になる。
郵便配達人ジョゼフ・ルーランの息子アルマンは、パリへ届ける一通の手紙を託される。それは父の友人で自殺した画家ゴッホが、彼の弟テオに宛てたものだった。テオの消息を追う内にその死を知るが、それと同時に募る疑問が一つ。ゴッホの死の本当の原因は何だったのか?そしてこの手紙を本当に受け取るべき人間はどこに?
郵便配達人ジョゼフ・ルーランはゴッホがアルル時代に描いた有名な肖像画のモデル。
あご髭がふわふわと逆ハートに広がる優しそうな眼差しの男性。
現在『ボストン美術館の至宝展』にて日本で観覧することができる。
その息子のアルマンは、今作の主人公だろうか。テオへ送るも郵送不可で返ってくる一通の手紙をアルマンは己で届けることになる。
パリへ行きどうやってテオを探せばいいのか聞かれたジョゼフはテオの名前を出せばいい。「テオさんは名が知れているから」と答えるが、何故か鼻が高くなる私。(有名で目利きが本物のテオくんだいすき)
ゴッホは弟や知り合いとたくさんの手紙をやりとりしていた。ゴッホの人生を詳しく記したものはこの手紙くらいしか残っておらず、死後その手紙はまとめて出版され、 ゴッホの人生を知る資料になっている。
こうしてアルマンはパリへ訪れるが、テオが兄の後を追い亡くなっていることを知る。
そこからその手紙を誰に届けるべきか、ゴッホが最期を迎えたオーヴェールへと足を運ぶ。そこで出会った人々はゴッホに対してそれぞれ全く違う印象を語り、人間関係など人に聞く話と本人に確かめた話が全て異なる。次第に死の真相にも疑問を抱いていき、物語のサスペンスさが際立つ。
「全員悪人」に見えます。 ー井上涼(アーティスト)
それな。
でもこんな話、ありえなくは無いな。と。
全員が全員に同じ態度をとることは難しいし、その人がどう思っているかなんて本当のところは分からない。噂や勘違いが広まり真相よりも面白さが勝つ。
例えば私が死んだら勤め先の社長は「勤勉」だったと言ってくれるかもしれないが、母は「だらしのない娘」と答えるだろうしある友達は「優しかった」ある友達は「冷たかった」そう答えるだろう。(例えば、ね。)
誰もが本当のフィンセント・ファン・ゴッホなんて語れない。
本当にゴッホは自殺だったのだろうか。
「彼は撃たれた」「彼は自分で撃ったと言ったんだ」「私のせいかもしれない」「彼は邪悪な目をしていた」「彼の精神状態は完全に良好だった」「彼女はうつ病に詳しいのか?」「テオは第3期梅毒だ」
さまざまな想いと憶測と後悔と信頼と敬愛が折まじり、死の真相はなお深まる。
絵とはいえ、自分の左耳を切り血を流して震える彼は、腹を撃ち弱々しく横たわるだけの彼は、見ていて非常に辛かった。
昔美術史でゴッホを習った時、耳を切ることや拳銃自殺があまりに現実離れしていてそうなんだと軽く流してしまっていたが、あの時この映画を観たらまた違っただろうな。
ネタバレになりますが、
映画の最期でゴッホはもしや全員を庇って死んだのでは?と思わされます。
今まで散々視聴者を惑わせたゴッホが、もしかしたら優しい男なのかもしれない。
テオが、フィンセントが死ぬのはみんなの為なんだと言ったとされる台詞は深く心に残りました。
しかしテオはフィンの後を追い半年後に亡くなります。
アルマンが届けた手紙はオーヴェールのガシェ先生からテオの妻ヨーへ送られ、
ヨーはアルマンへ感謝の手紙を出します。彼が届けた手紙を書き写してくてたヨー。
そうして物語は幕を閉じる。
ー愛か、狂気かー
生前認められることを望んでいたゴッホが、素晴らしいスタッフと100名を超える画家達によりその人生を描かれ、狂気じみた作風からは画家への敬愛を感じられる。が、決してハッピーエンドではない。画家そのものをこれ以上ない技法で表現し作品に残した、素晴らしい映画だった。作品に対しての尊敬と画家への敬意を込めてDVDが出れば購入しようと思う。
ゴッホは絵の才能と共に文才にも恵まれました。
弟テオとの間には700通にも及ぶ手紙のやり取りがあります。
ゴッホの手紙はいつもこう始まる。
「片時も忘れず君の事を考えている」
そしてこう終わります。
「心の中で握手を」
ラジオのゲストがBLUE ENCOUNTだったから
ついブログを書いているけれど。
ラジオというのは職場でかかっているFM福岡で。
とある番組のゲストがバンドのBLUE ENCOUNTだった。
仕事も暇だしブルエンの話になるといつも懐かしい気持ちになるのでこの機会に書き残しておく。
私がまだかわいいかわいい女子高生だった頃、まだ酸いも甘いも男も女も何も知らなかった頃、地元のライブハウスにバンドのライブを観に行きました。
ちょうどライブハウスに行きだした頃で、当時知り合ったバンドマンにmixiのメッセージで今度ライブするからおいでよと誘われ、(自分の事とはいえ誘われたのが自分の娘だったらバンドマンぶん殴りたくなる案件ですねコレ)
確かghostnoteだったかなー、と対バンで、銀魂のED歌ってたバンドじゃんと思って銀魂オタクの友達誘って行った。
本当に何も知らなくて、誘ってくれたバンドマンにお金はどこで払えば良いのかとか聞いたな〜(笑)
このバンドマンのお方、とっても優しいし良い人でバンドマンって呼びたくないんですけど(笑)
今では普通に知り合いです。関わりはもうすっかり無いけれど、尊敬している人。
話が逸れた。
そのライブに、ブルエンもいたんだよな〜。
今思えばすごい対バンメンバー(笑)
私の知り合いの地元バンドは2つ出ていてどちらもインディーズ、ghostnoteは勿論メジャーデビューしていて、ツアー中。(家に帰ってチケットを確認したらSUPER BEAVERもいました。あともう一つ今は解散してしまったバンド)ブルエンもまだインディーズの時。
ライブハウス行かない人には何のこっちゃで話が進んでそうですけどすみません。まず読んでくれる人がいるかも謎ですが。
この日は特にお客さんが少なかった気がします。
10人も居たかなあ…一人雰囲気の違う綺麗なお姉さんが居て、大体みんな壁際に寄ってそれぞれライブを見る。
そして何故そんな昔のことをこんなに覚えてるかというと、
ブルエンのライブが最高に楽しかったから。
全然目当てじゃなかったし、というか知りもしなかったし、メジャーデビューしているわけでもないしで期待値が低かったんですが、
とにかく楽しいライブでした。
MCは面白いし曲は良いし、アウェーのはずなのにその場の雰囲気を自分達のものにしていて、あの暗いライブハウスの中で高揚したのを覚えてる。
あと綺麗なお姉さんはブルエンファンでした。ブルエンの時だけ盛り上がってたもの。
やっぱりいいバンドにはこんな田舎にもファンがいるんだなーと思った。
その場でCDを買ったのか後日通販したのか忘れたけれど、CDを買った。『the beginning the beginning』
私は昔から飛行機が好きで、田舎は遊び場が無さすぎて次の日友達を連れて空港に飛行機を見に行った。
すると昨日ライブハウスにいたあの綺麗なお姉さんが居て、あれが追っかけというものか…とハイカラ文化を目撃。
すぐにツイッターをフォローしたらフォロバされた。
今見に行ったらまだフォローされていた…(ここのブログと連携してる私のツイッターアカウントではありません。リア垢の方で。です)
ブルエンがメジャーデビューしてツイッターアカウントをメンバーじゃなく公式が扱い出した頃、フォロー外されるんだろうなーと思ったらそのままで、今もそのままで流石にびっくりする。
申し訳ないからブロックしようとしたことも何度もあるけれど…エモいのでそのまま。
これ古参ファンマウントに使われません?大丈夫ですか???
話は戻って
CDは何度も何度も擦り切れるほど聴いたし実家に帰ると(寮生活だった)パソコン使ってすぐiPodに入れ、また何度も何度も聴いた。
英語が苦手で単語の綴り覚えるのも苦手な私が未だにBLUE ENCOUNTと間違えずに書けるのはこの頃のおかげです。
シンプルに大好きだった。
それから地元に来てくれることは多分無くて、私は私でライブハウスによく行くようになり、
高校を卒業して福岡の大学に進学。
大学では音楽好きな子みたいに思われてたかもしれない。カラオケに行けばブルエンの曲を歌い、友達にCDを貸し、友達も気に入ってくれた。ブルエンが福岡にライブに来ると行き、CDを買った。
でもブルエン一筋のおたく!というわけではなかったので、全然知らなかった。
あんなに人気になっていたことに。
福岡でワンマンライブをやるということで、チケットとろ〜と思って一番最初に?と思ったのはチケットをプレイガイドから取る方式になっていたこと。今までは出演するバンドに直接「◯枚取り置きで。」と頼めば良かったので、お〜と思いました。するとまさかの抽選で!落選!笑
抽選て!?!?!?と思ったし落選したことにも驚いてああ人気なんだなあと思って、
でもニコ生配信してくれるって言うからニコニコ生放送でライブを観てました。
するとメジャーデビューします!って発表するもんだからおめでと〜〜〜〜〜〜!!!って
そこからライブには行ってません。
この気持ちは難しいんですけど、なんて言うのかなあ。離れて行くと言うか、私が応援しなくても大きくなっていくというか(笑)何様だよって感じですが(笑)でもよくありますよね?
多分本当にライブを観ていない。嫌いになったわけじゃないですよ!「メジャーデビューして変わったよな〜」とかぜんぜん思ってませんし(笑)
フェスでいたけど観てはないかなー?くらい。
でもBLUE ENCOUNTの文字を見るとあ〜懐かしいなあという気持ちになる。
別にこのブログで昔から好きだったとかあの時私は客ガラガラのライブに行ったんだぜとか自慢するつもりは無くて、ただラジオのゲストがブルエンだったから。
私はたまたまメジャーデビュー前から知ってるだけで、私は彼らのファンです!って言える立場ではない。
ファンは歴の長さより今どれだけ応援できるかだと思ってるし、それだと私はただ知ってるだけの人で。
でも何ででしょうね、古参には頭が上がらないというか、そんな気持ちになるの。
私のことはボロ雑巾だとでも思ってもらって構いません。最古参な訳でも無いし。
福岡で2度目の引っ越しをした時紙のケースに入った会場限定シングルが出てきて(『ROAD TO SIGNAL misgiving』)、1度目の引っ越しの時は少なくともこのCDと一緒に居たかったんだなあと思った。今のファンからしたらお宝だろうし、私が持ってるより今彼らのことが大好きな人の元に行ってほしいと思って、メルカリで売りました。
この文章を書いてる途中で仕事も終わりの時間になったし、ブルエンがゲストとして出る前に帰ります。
というか帰り道ラジオの収録スタジオあるし、もしかしたらこのタイミングで彼らを謁見できるのでは…ということでスタジオに向かいます。
私が少し前にこのブログを始めたのも、たまたま職場で流れるラジオのゲストがブルエンだったのも、必然だったのかもしれないなあ〜エモい。
そういえば"エモい"という言葉が流行り出したのもここ数年で、ブルエンってエモロックバンドって紹介されるんでしょ?違ったらごめんなさい。
そんな言葉が無かった頃の私は青春ロックとか呼んでましたね多分(笑)ダサい(笑)
エモいももうそろそろ死後だったりするのかな〜
なんだかこうしてブログに書くことで、ずっともやもやしてた懐かしむこの気持ちが成仏していった気がします。
と、スタジオの前のベンチに座っていると、こんな日に限ってsyrup16gの新曲?が流れ始めました。
しかもスタジオ前のために大音量。
syrup16gで楽しい思い出を思い出す人は一人もいないんじゃないでしょうか…心がズタボロになる。彼らの復活ライブ最前で観た事実もここに成仏させておきます…私はメンヘラじゃないぞ!!!
スタジオ前に集まるファンの年齢層が若すぎてビックリ…(笑)
青春だなあ〜〜
二人が出てきた時鳥肌が立ちました。あまりのエモさに(笑)
お顔を生で観たのはいつぶりだろう…
変わらないメガネと面白いお話。
途中スタジオ外のスピーカーが聴こえなくなるトラブルもありつつ
新曲iTunesロックランキング1位おめでとうございます!
流れる新曲を聴いて、帰る。
帰りに手を振るファンの方々がすっごく可愛くて、私がキュンキュンしてしまいました。
特に何が言いたかったのか分からない内容になってしまったけれど、地縛霊はやっと成仏出来るかな。
懐かしすぎ泣いた。
これからのさらなるご活躍を願って。
PARCO STAGE × 人間風車
「クリスマスプレゼントは1,000円まで」
そんな"大人に売れる"童話を作るのが今作主人公の「親友」国尾(良知真次)。
「主人公」は売れない童話作家の平川(成河)。
アフラ◯クのCMが地雷になりたくない人は読まないでください。
売れない童話作家の平川(成河)が披露する奇想天外な童話に、近所の子供たちは大はしゃぎ。
けれども、童話の登場人物や題名はレスラーの名前、テーマも"三流大学出身より高卒の方がまし" だから、子供の親からはクレームばかり。
公園に集まる子供たちの中には、へんてこ童話の主人公になりきって現れる奇妙な青年・サム(加藤諒)がいた。
ある日、平川はひょんなことからTVタレントのアキラ(ミムラ)と知り合う。その出会いは平川の作風にも大きな変化をもたらしていくのだが…
今作はそんな「主人公」平川の物語。
良知さんの演技が見たくて、しかも福岡へ来てくれるということもありホクホクした気持ちで観劇しにいきました。
実際は平日18:30開演のため、仕事終わりダッシュで劇場へ向かいギリギリに着席しワクワクからというより急いだために心臓をバクバクさせ、評判がある意味良くないのでどうなんだろ〜と不安に思いながらの観劇でした。
何も知らない状態で度肝をぬかれるのが好きなので、"ファンタスティックホラー"という情報のみを持って見ましたが、
ファンタスティックホラー
なんて生易しいものではありませんでした。
ホラー
です!
舞台でホラーをやるのは難しいみたいですね。もちろん舞台でホラーを観るのは初めてだったんですが、じわじわと、そして確実に観ているこちらの精神を弱らせていくものでした。
前半は楽しかったし笑えてとっても面白かったです。前半は「主人公」平川の作る物語で進むんですが、中央の大きなセットと登場人物の衣装がガンガン変わって観ているだけで楽しいし、小ネタを挟んでそれが笑えるのなんの。
物語は中世ヨーロッパが舞台のお話が多いのかな?王様だったり妖精さんだったりが出てきます。ですが、あらすじにある通り"三流大学出身より高卒の方がマシ"やら"家に執着するな"やら確かにそうかもしれないけど子供に聞かせるのはどうなんだというお話ばかり。おまけにタイトルがプロレス関連の名前で物語に関係ない。
童話で飯を食いたけりゃ親にウケる話を書けと親友の国尾は説教するが、平川は納得しない。
いつも通り公園で子供達に話を聞かせていると奇妙な青年が現れる。
それと同時に平川は美人タレントのアキラ(ミムラ)とも出会う。
青年は見た目の割に子供じみていて、話せばどもるが平川の話す物語や台詞を完璧に覚え、主人公のマネをする。聞けば歳は31だと言う。名前はサム(加藤諒)。最初は警戒していた平川も、サムを面白がり仲良くなっていく。
アキラはTVディレクターの小杉(矢崎広)の猛烈アピールを疎ましく思い、家で男が待ってるからと誘いを断る。そんな中平川と出会い、二人は次第に惹かれあっていく。
ディレクターの小杉と平川、そして国尾は高校の同期であり、平川は小杉に金を借りる仲でもあった。
この小杉という男、私利私欲の為なら手段を選ばず、山際(堀部圭亮)という刑事に目をつけられていた。
公園で話を聞く子供たちには松田凌、菊池明明、川村沙也、佐藤真弓、山本圭祐。
と言っても皆さん何重にも役をこなしていらっしゃって、子供が親役だったりテレビ局スタッフだったり物語の中の王様だったり妖精さんだったり語り部だったりと早着替えが凄いです。
ここからはネタバレ
最初は平川の童話のお話で進みますが、それが終わると現実世界へと変わります。平川とアキラのお話。
子供の想像力豊かでお話を聞いている時のキラキラした顔が好きだと話す平川に、この人になら弟の事を話せると安心するアキラ。
アキラの家で待つ男とは、自分の弟の事だった。
はっきりとは言いませんが恐らく弟には障害があり、31にもなるが子供のように接しなければならない。一緒に暮らすのは少し苦痛だった。その事がひっかかり、恋愛にも内向きだったのかなと思わせられる。でも平川にならーー。
アキラとの出会いで平川の作る童話にも変化が現れる。それは名作と呼ぶにふさわしいもので、子供たちはいつもの平川でないと困惑する。一方国尾は感激し、自信を持った平川はそれを童話賞へと応募。
その選考に選ばれ、もしかしたら賞をもらえるかもしれない。国尾も驚き、小杉へ連絡する。
アキラは恋の訪れと、最近機嫌のいい弟の話を局のアシスタントにする。弟との関係も良く、最近は弟がどこからともなく覚えてきた物語の主人公の衣装を2人で作ったりするのだと。そこへ平川からの電話。賞の話。ではお祝いをしようと、2人は平川の家で会う約束をする。
ここまではとっても幸せな雰囲気で会場が一杯になり、サムがアキラの弟だと平川が知ったら驚くだろうなあと、3人で幸せに暮らせるだろうなあ〜と。何の心配もなく進んでいく。
そしてここから「人間風車」物語の後半戦
平川の家にアキラが招かれる。2人は緊張しながらも和やかな雰囲気で乾杯を交わす。
母親と叔母以外で初めて女性を家にあげたという平川はガチガチで、大人しく座っていられない。アキラは弟の事を話そうと「私、家に〜と話すと平川は「帰るんですか!?待ってください!面白い話しますんで!」とそれを遮る。
可笑しくなったアキラはどうぞ、と「面白い話」を待つ。
「そうですね、じゃあ、この話は面白いですよ!最近公園に、変な男が現れるんですよ!」
そう言う平川に、会場だけがヒンヤリとする。
「すごく変な奴で、僕の話した物語の主人公のセリフを完璧に覚えてね、家中からかき集めたもの体にくっつけて、主人公の格好をするんですけど、歳は31なんですよ!?」(セリフはニュアンスです)
ここでアキラは気づく。
「面白くないですか?」そう馬鹿にしたように笑う平川に、「面白いですか?」とアキラは答える。
「サム」「えっ?」「あはははは、ああ、あのお話は平川さんの」「どうしてアキラさんが知ってるんですか?」
きっと平川は知っていたらこんな馬鹿にしたように話はしなかっただろうし、恐らくアキラもそれを感じたんだろう。でも、怒りは抑えられなかった。
「私、小さい頃母が羨ましかったんです。」声色を変えてアキラは話し出す。
まだ赤ん坊だった弟は母に抱っこされるとその柔らかい手で母の顔を撫で、撫でられる母が羨ましかったと。自分もされたい。そう思い、台所に立つ母の背中でそっと弟を抱っこした。暖かい。弟はアキラの耳たぶを掴み、アキラはそれが嬉しかった。そして外に出てみよう。そう思った。そっと扉を開け、母と同じように鼻歌を歌いながら弟を揺する。家の前の階段を降りる。「思えば、重いものを持って階段を降りた事、無かったの。」弟の可愛さを話す時の高い声と、ここからの低い声にゾッとさせられる。
階段でつまずき、
咄嗟に
「両手で手すりを掴んじゃった!」
「ゴン」
「柔らかいはずの赤ちゃんが」
「ゴン、ゴン」
「ゴン!」
その話を聞く平川と会場は同じ反応だったと思います。実際にその様子を見ているわけではないのに、アキラの話し方でそれを想像してしまうし、エグいぐらいに想像がつく。
「サムは私の弟です。もうサムにあなたのくだらない話を聞かせるのはやめて」そう言い帰ろうとするアキラを平川は止めるが、アキラは家を出て帰ってしまう。
落胆する平川。
そこへ1人の男が現れる。帰ってくれと頼むが、男は平川が応募した童話賞の選考委員だと、そして平川の作品は受賞から外れたと告げる。そうですかと答える平川になおも話を続ける男。ある一冊の本を平川へ渡す。
「盗作でしたか」
その本は少し前に国尾先生が出版なさったものです。と。
平川は笑って信じず、これは俺が作った!証拠なら公園の子供達に聞いてくれ!そう言うが、男は子供達になら聞きましたよ。でも不思議なことに口を揃えてこう言うんですよ「平川が作ったとは思えない」そして国尾に謝るよう言い放ち、帰っていってしまう。
「いいねえ〜!いい画が撮れたよ〜!」
そう言い奥から現れたのはTVディレクターの小杉。「盗作はダメだよ」「ほらもっと怒って!」そう平川を煽りながらカメラを回す。「国尾が言ったのか?撮れって」平川は聞くが小杉は答えない。平川は怒り、小杉を追い出す。「何だよこれ」
好きなヒトを傷つけてしまった事、そして言い訳を聞かずに突き放されてしまった事、親友に裏切られた事。そして売られた事。子供達に裏切られた事。一気に襲われる。まるで今まで平川が作ってきた童話の結末だ。
そこへ家にあるもののあり合わせで作った鎧を着たサムが現れる。それは前に平川が話した女性騎士の格好だった。「お、おお、お話。お話しろ」どっか行けよと平川は突きはねるが、そうだやっぱり聞け。お話してやるよ。とサムを強引に連れ戻す。
暴行に近いものを受けるサムは嫌がるが、平川は続ける。
ある所にビルという男が居た。優しい男だったが、ある時皆に裏切られてしまう。ビルは魔王と契約し、全身雷に撃たれ、不死身の体を手に入れる。そして裏切ったもを一人一人、殺していくーー。
まずは小杉、その殺し方が残忍極まりなく、サムは絶叫する。そして次は国尾。国尾は虫、特にゴキブリが嫌いだった。そして次は子供たち。子供は簡単だ…と力が弱い事をいいことに(良くない)事を進める。そして最後はアキラ。サムは「やめろ…」と非力に訴えるが、平川の語りは止まらない。語り終わると2人はその場に倒れ、シンとなる。サムが体を痙攣させ、すくっと立ち上がり、階段を上る。高台へ登ると、そこにあった灯台のパン!と割れる音と共に絶叫する。
これほんとびっくりしたー…隣の女の子と一緒にビクッ!と体を揺らしてしまった…
暗転後、舞台は公園で調査する刑事2人。
悪臭に鼻を歪めながら、現場に落ちる肉片を拾う。
ここからはもう書きません。
あまりに酷いので、書きたくない。し、思い出したくもない。さっき平川が話した通り、サムは実行していきます。途中それに気付いた平川はサムを止めようとしますが、サムは止まらない。しかも不死身設定にしてしまったが為に、殺しても死なない。
断片的に書くなら(閲覧注意)粉々のガラス、袋詰め、滅多打ち、眼球、押し込み、ゴキブリ、窒息、カッター、頭皮、分裂、等でしょうか。これだけで嫌なのは伝わりますね。
これを舞台上でやってしまうんですから、嫌にも程がありますよね。途中観なければ良かったと後悔しました。
しかも血が流れるんです。この血が無ければまだマシだったかもしれない。血の赤を見て尚更後戻り出来ない感が強くなりました。
全てが終わるとサム、いや、自分を主人公ビルだと主張する男は平川に次は誰を殺す?と尋ねてきますが、平川はもうやめろと止めます。
それでも止まらないサムへ平川は自分を殺せと言うが、怯み、そうだと新しい話を聞かせます。サムは嫌がるが、どんどんその話へとのめり込んでいく。
主人公は背中に羽根の生えたダニー。悪戯っ子ダニーは街中の人から嫌われますが、ある時盲目の少女と出会う。最初はその子にも悪戯をし、ウサギの糞を幸運のブドウと騙し食べさせますが、そのせいでその子は病に倒れてしまう。その少女があまりに心清らかで、ダニーはその子に元気になってほしいと看病に通う。だがその甲斐も虚しくその子は亡くなってしまう。その直前にその子は羽根の生えた悪戯っ子の話をする。隣町にいるらしいけれど、可哀想よね。と。目の前にいるのがそのダニーだと、女の子は知らない。はず。人は心に羽根が生えていて、死ぬとその羽根で天国へ行ける。でもダニーは体に生えてしまっているから可哀想と。本当はきっと、あなたのような優しいのに。と。悲しみに暮れたダニーは三日三晩泣き続けましたが、ある日塔の一番高い所に赤ちゃんが引っ掛かっているのを見つけます。恐らく鳶に攫われたのだろうと町の人々がそれを心配そうに見上げる。
泣き続けて体力のないダニーはそれを一生懸命助け、地上に降ろします。町の人々に祝福を受けますが、再度塔に戻り「見ててね」と告げる。
「体の羽根を、心に戻すから」
そう言いそのまま体を前に倒す。町の人々は羽ばたけ!と声を上げますが、ダニーはそのまま地面に落ちてしまう。そして町の人々、そして平川は、静かにダニーを見守る。
そうしてお話が終わると、サムは高台に登り、ダニーのセリフを繰り返す。
そしてダニーと同じ結末を迎えるサムを、平川は見守る。
時間も経ち、街を離れる平川。
平川の話が本当だとしても、平川を逮捕することは出来ないらしい。
「死ぬまで生き続けなければいけない」
カバンを持ち去ろうとすると、携帯が鳴る。
その場に落ちていた誰のかも分からない携帯。
不思議に思った平川はそれに出ると、
サムをビルへと変えた魔王らしき声
「俺の話を書け」
そして地響きのような音が会場を揺らし、「人間風車」は幕を閉じる。
あー後味が悪い。
というか胸につっかえる。
でもカーテンコールのミムラさんが美しくて、それに救われました。ニコニコ上品な笑顔と丁寧なお辞儀、少女のように軽やかな走りとそれに揺れるポニーテール。癒されました。
一人で帰るのが怖くて、少し劇場に残りました。足が動かなかった。死にたいしいっそ殺してほしい。
でもこうやって何か大きく感情を揺さぶる舞台って良作で成功と言えるんだろうなあと思います。満足度は高かった。それどころじゃないってだけで。
タイトルの「人間風車」何が人間の風車なんだろうと思い調べてみると、とあるレスラーの異名みたいですね。なるほど!と納得しました。
平川の考える童話のタイトルはどれもプロレスから来たものだし、最後魔王が言い残したことも、そういうことか。と。あの話のタイトルが「人間風車」なんだと。
まだこれから11月まで舞台は続くようなので、興味を持たれた方、ホラーが好きな方にはおススメです。が、グロ、ホラーが苦手な方は避けた方がいいかも…。
俳優さん方の演技も素晴らしく、これは舞台上の作り話なんだと思える余裕が無くなりました。これを演じきる成河さんや加藤諒さんは凄いし大変だったろうな…と。
でもアフ◯ックのCMは地雷になりますよね!?不死身の加藤諒さんとか、、、、、
あと成河さんの雰囲気が村井さんに似ているので村井さん演じる人間風車も観てみたいという感想を見まして、確かに!と思いました。
体力も気力も必要な舞台だと思いますので、どうか最後まで誰一人お怪我などなさいませんように。